根本海岸から平砂浦海岸までのショートツーリングで海岸から500m沖に鳥山が見えたので、漕いでいくとオオミズナギドリがカヤックのすぐ横を大きな翼でかすめて行く。 警戒心の強いやつと好奇心の強いやつがいるような感じがした。 時々ハシボソミズナギドリも混じっている。 6月は渡りの途中で弱ったハシボソミズナギドリが多数打ち揚げられる季節でもある。 房総ハンドウたちは春からこの頃までトビウオを追いかける。 時々運が良いとイルカに追われて何匹も飛び立つ姿が見られる。 イルカは水中を追ってトビウオに追い付いてパクリと食べてしまう。 時々トビウオの群れがこちらに向かって飛んでくるときはギョッとする。 この季節から海上ではカツオノエボシというクラゲの仲間にも出会う。大抵のクラゲは綺麗なだけでカヤックに乗っている我々が心配する必要もないが水面漂流するカツオノエボシだけはちょっと怖い。 海岸にも大量に打ち揚げられることがあるので間違って素足で踏まないように・・・。 カツオノエボシが流されてくる頃には漂着物のバリエーションも増えるようで、この頃からビン玉や軽石などのほか外国の言葉で書かれたパッケージのペットボトルなんかが増える。 漂着物のなかでも特に大きなものとしては海亀の死骸がある。これもこの季節が多い 繁殖にやって来て疲れてしまった個体や、何かの事故にあった個体が漂着するのだろう。死因は分からない。 漂着が増える頃産卵に上陸する母亀もいる。今年はすでに19日、20日、23日と館山市、白浜町の3ヶ所で巣を確認した。 20日の早朝には母亀が巣を埋めているところに遭遇する事ができた。 去年はずいぶん夜の海岸を歩いたが遭遇できず、今年は運の良いことに調査開始早々に見ることができた。 母亀がお腹を擦って砂浜から海に出て波を越えていく姿はカヤッカーの出艇に似ているなあと思った。やっぱり波が来るのを待って浮力が出たら掻いてました。 去年、小亀が大きな波の中を沖に向かっていく姿を見た時もカヤックに乗りサーフゾーンで練習している時に大波に怯んでしまう自分が情けないものだと思えた。 海棲生物を観察するたびに自分はまだまだ海棲哺乳類には程遠いなあと思ってしまう。 母亀はサーフゾーンを越えてから穏やかな水面で呼吸する姿が見えた。 今年はいくつの巣が見つかるか楽しみ。 |