カヤック日記



2003年6月の出来事!

エボシガイは実は貝ではない!のです 6月に入り今年も海亀の季節がやって来た。
今月17日の朝から根本海岸を歩いて母亀の足跡を探している。
今年は白浜町在住の高校生、鈴木祐一君が調査に加わってくれることになった。
僕が寝坊してもしっかり調べてくれるので今年は心強い。
今のところ(30日現在)根本ではまだ上陸は確認していない。

朝の海を歩いてみるといろいろなものが見られる、特に漂着物は目に付く。
様々なゴミから貝殻、流木、材木、軽石まで。中には生物も含まれる。
漂着したゴミで海面を浮遊していたものには必ずエボシガイが付着していてカニが暮らしていることもある。
しかし彼らの生活は海岸に漂着してしまった今日で終わってしまう。
漂着から間もないものではエボシガイも生きていることが多く哀れな感じがする。

カツオノエボシです。触ると危ないよ



他にはクラゲも多い。
なかでも怪しい美しさのカツオノエボシは怖いもの見たさでじっくり観察してみる。
ただし漂着しているものでも猛毒を持っているので絶対に触らないように!
産卵の季節になってアカウミガメの漂着も多い。
海棲哺乳類と同じく海亀の漂着も最近はしっかり調べられ始めている。

他にも美しい漂着物が見られる。
中でも個人的にはビンダマが好きで大きなものでも見つけると必ず持ち帰る。
ただ困るのは付着しているエボシガイがまだ生きているとき。
かわいそうだがそのまま家に来てもらうことになる。
地面に置いておくと、エボシガイは数日で干からびて落ちてしまう。

まさに打ち揚がったばかりのビンダマ もっとも大きな漂着物はやっぱりクジラ。
今月は白浜町に9m弱もある雌のツチクジラが打ち揚がり国立科学博物館で解剖調査された。
僕も手伝いに参加したがその大きさに圧倒された。
ツチクジラは房総では沿岸捕鯨の対象として毎年近海で捕獲され和田の港に陸揚げされる。
顔がハンドウイルカに似ていてデカイイルカ?みたいなクジラである。
僕は和田での解体作業を見に行ってからあんまりクジラに食欲を感じなくなってしまった。
房総育ちの人には欠かせない味だろう。
ツチクジラの解体作業の見学は血生臭いもので別にお勧めできるものではありませんが捕鯨について考えるには良い機会になるかもしれません。
今年もそろそろ捕鯨が始まります。



過去の日記一覧へ

戻  る