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今年は正月から素晴らしく穏やかな海が見られましたが、情けないことに私は故障でしばらくカヤックが漕げない日が続きました。 
まあ運の良いことに暇な季節でもありますのでじっくり治しました。 
それでも元旦にはイルカ達に挨拶をしたいと思い海に出ました。 
運良くすぐにイルカが見つかりましたが洲崎生まれのスノ1頭でした。 
スノはこちらを少しからかった後に沖に泳いでいってしまいましたが十分満足し帰ることにしました。この間たったの30分でした。
  
初詣は洲崎神社に行きます。 
洲崎は東京湾の入り口として昔から船乗りに知られた岬です。 
また私がイルカの観察をしていたのはちょうど洲崎神社を下りた正面の海でしたので1998年から2000年の間イルカと共にいつも見えていた見慣れた神社でした。 
海岸の岩場から続く境内までの道は長く急な階段を登っていきますが神社を取り巻く原生の森から少しだけ見える風景は太古の館山の海を想像させてくれる好きな場所のひとつでもあります。
  
冬は日照時間が短く水温が下がりプランクトンが減少するため海は透明度が高くなりますので、いつもはこの時期に集中してイルカ達の水中観察、撮影を行います。 
月の終わりになってやっとまともに動けるようになり様子を見ながら海に出ることが出来ました。 
なかなか出来なかったイルカの観察がしたいと思いましたがイルカが見つかりません。結局月末まで見つけることが出来ませんでしたので、最後に見たのは9日に陸から見たスノと思われる1頭のジャンプということになります。 
98年に洲崎にイルカが現れて以来、これほど長くイルカを見なかった事は無いので正に猿(去る)年だ…、などと一人で思いましたが以前にもしばらく姿を見せなかった時期がありましたからそのうち戻ってくるだろうと思っています。 
またイルカ達が戻ってきたらここで報告させていただきます。
 
 
  
  
海にはなかなか出られなかった代わりに今月は海岸歩きを随分楽しみました。 
9日には房総でのビーチコーミングについて雑誌取材をしていただき白浜の海岸を一日かけて歩きました。 
午前中から日が落ちる前まで歩きましたが終わってみるとたったの3キロほどでした。
ビーチコーミングをしながら歩くとこの短い距離を一日もかけて楽しむことが出来るのです。 
また海岸は夏とは違いとても静かで長い海岸線を独り占め気分を味わえます。 
ただし山歩きや散歩をイメージすると冬のビーチコーミングは遥かに運動量が少ないためとても寒くなりますから案外厚着をした方が拾い物に集中できます。 
そんな寒い季節に海岸を歩かなくても…と思う方も多いと思いますが実はビーチコーミングは冬が良いシーズンなのです。
なぜかと言うと新鮮な貝殻が多いのです。 
水温の低くなる冬には淘汰圧が高くなりますから淘汰されたものは海岸に打ち上げられる可能性が高くなるのです。貝にとってはかわいそうな話ですが…。 
それに風が強く海が荒れる日が多いということもあります。 
フラフラと漂っているようなものは貝殻だろうとクジラだろうと何でも海岸に持ち上げてしまう凄まじい体力を冬の海は持っているのです。 
この時の様子は『WALK』誌※に紹介される予定です。
  
※【掲載】
2004年秋冬号『WALK』山と渓谷社(2004年9月10日発売予定) 
第2特集「冬の海辺あるき(仮題)」のうち、「房総ビーチコーマーズ」 
カラー4〜6ページ(予定)
  
 
 
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