写真(右)の手前に見える窪みは子亀が巣から脱出した跡です。
さらに窪みからは海に向かっていくつもの小さな凹凸が見えますがこれらは子亀達の足跡です。
この巣は白浜町で他の人により8月に産卵が確認され柵と簡単な掲示があった巣でした。
発見者が分からず正確な産卵日も知らなかったため、いつ孵化が始まるか予想がつきませんでしたが13日にこの脱出跡を確認する事が出来ました。
また別の巣が漁師さんにより7月に確認されていることが今月になって分かりました。
ただしこの巣では産卵は確認しておらず、亀の足跡と穴を掘った形跡があった為、漁師さんらが卵があるだろうということで簡単な柵をしてくれていました。
また残念ながら孵化時期の9月半ばを過ぎても子亀が見られなかったという話でしたので残念ながら卵が無いか孵化に失敗したのだろうと思われます。
今後、孵化率確認の為の掘り出し調査を行い確認する予定です。
海上では時々左の写真のような大きな漂流ゴミを見ることがあります。
このようなゴミに遭遇すると本当に残念な気持ちになりますが、同時にその下に何か住み着いているものはいないかと興味が沸きます。
このような漂流物の下には小魚やフジツボ類、カニ類がよく見られますがアカウミガメのコドモ達も海に出ると流木など大きな漂流物の下に隠れながら太平洋の旅をするそうです。
特に秋には大きな漂流物を見つけるたび、子亀が隠れていないか探しますが今のところ見た事がありません。
いつかそういう姿を見てみたいと思いますが、本来は自然界にないロープやタイヤといったゴミではなく流木や流れ藻といった自然由来の住処を見つけてほしいなと思います。
今年は9月にも産卵があった為もうしばらくは海亀調査が続きます。
調査といっても、ほとんどは脱出の終わっていない巣の状態を確認する為に浜を歩く事と孵化率を確認する為に深い穴を掘るという単純作業です。
浜を歩けば美しい貝殻が多く、渡りの海鳥達を観察するにも良い季節ですし、穴掘り作業も涼しく快適に出来る季節になりました。
もうひと頑張りしたいと思います。
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