やっとパドリングに最適な季節が来たと思ったところに、悪いニュースが飛び込んできました。
随分報道もされましたので御存知の方が多いと思いますが、13日の早朝、館山の僅か10kmほどの沖合いで大型船舶が沈没しました。
ニュースを聞き現場に近いと報道されていた洲崎灯台に向かいましたが海上は濃い霧で視界は非常に悪く、まるで様子は掴めませんでした。
これだけの霧の中では交通量の多い東京湾で船がぶつからないのが不思議なくらいでした。
霧は晴れた14日には現場に最も近い富浦町の大房岬の展望台から遠くに海上保安庁等の作業にあたる船が数隻見え位置が確認できました。
その後の燃料油の漂着がとても気がかりでしたが、報道によるとそれほどの広がりは無く問題が無いようでした。
しかし17日になって洲崎の海岸で油が漂着したというニュースがありました。
この日私は館山を離れていたため18日に洲崎での漂着油の除去の作業を手伝いに行きました。
岬の突端の周囲数百メートルでは1〜20cmほどの油の塊が点々と岩場に付着しています。
派遣されていた民間の業者の作業員はヘラ等を使って油を取り除いていました。
私は海岸で見つけた牡蠣殻を使って作業を行いました
作業を行っているのは私を含め10人ほどととても少なく、完全な除去までにどれくらいの時間がかかるものかと心配になりました。
その後更に2kmほど南の西川名の岩場などにも油が確認されました。
洲崎灯台下の売店「森田屋商店」さんにお聞きしたところ、この18日前後には洲崎地区ではヒジキ刈りの予定日だったそうですが、油が付いていてはいけないので残念ながら今年の採取は諦めたそうです。
「今年も立派なヒジキが生っているのに勿体無いねぇ」と店のおばちゃんが言ってましたが本当に勿体無い限りです。
しかしそれ以前に採取したテングサ等はとても多く取れたそうでお店には沢山の乾燥テングサと地元のテングサで作ったところてんが並んでいました。
森田屋さんでは漂着したテングサを採るのではなく、舟で出て海の中から新鮮なものを採取するのだそうです。
森田屋さんのテングサはお勧めです!
私は18日、19日、20日、25日、28日に除去作業を行いましたが20日には洲崎の岬周辺ではほぼ完全に除去が終わり、作業員の人たちは西川名の現場に向かいました。
私は洲崎神社下の漂着を確認し20日以降はここから徐々に南下していくことに決めました。
また20日には、富浦のカヤックショップ
SALTYS・PADDLESPORT
の山本さんが除去を手伝ってくれました。
「山本さん、ありがとうございました!」
28日の時点で西川名と洲崎の間ではところどころに少量ではあるものの油が取り残されています。
その後、海岸に漂着した油や現場の実状についての報道は少ないようでした。
また今後も油を積んだままの船が沈んでいるのですから回収しない限りいつかは船が腐り油が漏れ出すはずです。
残念な事にまだ根本的な解決が出来ていないようですので今後再漂着の心配が残ります。
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