海岸ではツワブキの花がとてもきれいに咲いていました。
追うようにイソギクも咲き始め海岸の特に崖には黄色い花が目立つようになりました。
他にはヤツデの不思議な形をした花やトベラの真っ赤な実が見られます。
しかし残念な事に海岸の植物が安心して生息できる海岸が最近とても少なくなってきており、今まで自然の状態に近い海岸が多く見られた館山市でも海岸後背地の造成が進んでいます。
館山湾の素晴らしいところは静かな内海にも手付かずの豊かな自然海岸が残されているところです。
海から直接の害の少ない内海海岸は開発され易く少なくとも関東では海岸のすぐそばまで人々の生活が迫っている場合がほとんどです。
しかし館山湾には穏やかな海と自然のままの海岸がセットになった関東では数少ない海岸を見つける事が出来ます。
安心して泳げる自然海岸はとても少なくなっています、ですから本当に海の好きな人々は何時間もかけて館山を目指すのでしょう。
カヤッカーの人たちは特にそういうことに敏感です。
漕いで辿り付いた海岸が豊かな植生に囲まれ美しい貝殻が豊富に打ちあがっている海岸であれば、その日のツーリングはとても充実したものになります。
私が館山に越してきた十数年前、カヤックで初めて漕いだその海岸線は関東の海のイメージをすっかり変えたほどでした。
しかし、これからどんどん海岸の形は直線的にコンクリートで固められて、どこかで見たことがあるような個性の無い、つまりどこでもいいような海岸に変わっていってしまうのかもしれないぁ…と思うと残念です。
東京湾の奥、富津市には意外にも2km以上続く写真のような自然海岸が残されています。
ここは砂浜のすぐ後が急な斜面になっているため利用価値が無かった事で運良く環境が維持されたようです。
この海岸には海浜植物も多く見られ、貝殻も多く東京湾のイメージには無いような広々とした美しい自然海岸が楽しめます。
きっとこういう海岸は本当は利用価値が無いのではなく自然海岸ならではの別の利用価値を持っているのだと思います。
東京湾の奥ですから、この辺りの海はとても穏やかです。
写真のようにクモが海面を歩けるほどです。
アメンボには及びませんが表面張力を利用してしっかり歩いていました。
ミツバチやチョウが海上で休んでいるのは見た事がありましたが飛ぶ事が出来ないクモが沖で浮かんでいるのには少し驚きました。
これほどのベタ凪ぎは比較的静かと言われる館山湾でも時々しか見られません。
東京湾ツーリングも案外おすすめです、是非一度漕いでみてください。
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