今年もやっと海亀調査が終了しました。
締めくくりは白浜町滝口に7月25日に産卵された巣の掘り出し調査となりました。
この巣では9月14日に孵化(脱出)の確認をしており、今年発見した巣では最も順調でした。
同巣孵化確認については2006年9月の日記をご覧下さい。
孵化の確認が出来ていない巣では掘り出し調査は気が重いものですが孵化が確認できている巣では何割の孵化が成功したのか確認するのは巣楽しみな作業になります。
産卵確認時に記録しておいたGPSによる座標と数枚の写真による山立てで巣の位置を確認し掘り出します。
この巣では砂の表面から約20cmで卵が出てきました。
産卵時と産卵後の巣までの深さを記録する事でこの場所に夏の間砂が積もったかどうかが分かります。
この巣ではあまり変化がありませんでしたので台風などの影響をほとんど受けなかったものと思われますが、例えば今年8月1日産卵の巣では掘り出し調査時に砂表下約1mで巣が見つかっています。
産卵時には40cmでしたので60cmも砂が積もっていることになりますが、この巣ではやはりその影響があったらしく151個の卵のうち胚が見られたものが116個、発生がみられなかったものが35個と何かしら外からの影響を受けたらしく全ての卵が死んでしまっていました。
今回掘り出した巣では孵化に成功した殻が少なくとも69個見つかりました、更に細かくなってしまった殻も加えると更に数が増えます。
孵化に失敗していた卵もありましたが7個に留まっています。
26日には台風のような低気圧が近づき12月にはあまり見ないような大ウネリに空模様は大雨という凄まじい日がありました。
到底カヤックで海に出るわけには行きませんでしたが雨が止んだ27日には海岸へ波を見に行きました。
波の形や次々押し寄せるウネリを眺めていると時間の経つのをすっかり忘れてしまいます。
その迫力や大きさを写真に表現するのはとても困難な作業ですが、それでも諦めずにいつもカメラを持参します。
カメラで次の波を予測する感じはカヤックでサーフィンの練習をする時の波待ちの気分ととてもよく似ています。
この波だっ!と狙い定めてシャッターを押すと実際は今ひとつの波だったり、これはイマイチか…と思っていたら案外素晴らしい波だったり。
撮った波が良くなかった時のガッカリ度合いはカメラがフィルムだった頃ならバタバタとパドリングして波に乗り損なった時と同じくらいでした。
でもカメラがデジタルになってからはついつい気楽に数打てば当たる状態でパシパシ撮ってしまっていけないな…と反省しますね、こんな撮り方だとあんまり良いものは撮れない気がします。
やっぱり写真は難しいですね。
今年も他愛ないお話に毎月お付き合い頂き本当にありがとうございました。
これからも南房総の海の出来事を拾い集めて御紹介させて頂きますのでどうぞ宜しくお願い致します。
来年もまた皆さんと元気に海でお会いできる事を祈っております。
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