この冬の間、探し続けたカンムリウミスズメが今月3日に洲崎沖でやっと見つかりました!
しかしこの2羽はやけに警戒心が強く、ウネリの合間に隠れながらお互いを呼び合い、合流すると間もなく西の方へ飛び去ってしまいました。
観察時間が短く、ろくな写真も残せませんでしたが漸く遭遇が叶い、何だかホッとしました。
一方ウミスズメは比較的高い頻度で確認出来、23日には館山湾で21羽という大きな群れにも遭遇しました。
4月に入ると夏羽に換羽しているものが半数ほど見られ、群れは大きくなる傾向があるようでした。
ウミスズメについては頻度の差はあれ少なくとも冬から春にかけては房総の西半分の何処にでも現れる、ということが確認できました。
4月に入ると鳥たちは繁殖期を控えて、落ち着きがありません。
巣の材料運びに忙しいクロサギ、トビ(右)、ハヤブサ(上)。
V字隊列を組んで飛び、北を目指すウミウたち。
メスの気を引くためにきれいな声で鳴くイソヒヨドリのオスたち。
夏羽になり顔の黒くなったユリカモメは何だか気が短く、ケンカばかりしています。
砂浜ではシロチドリやコチドリがソワソワしています。
海岸の植物は一年中で最も鮮やかな季節になりました。
海浜植物が生息できる環境はみるみる減ってきていますが、南房総ではまだ多くの海岸でその姿が楽しめます。
ハマエンドウの緑の葉と鮮やかな紫の花が特に鮮やかな季節です。(写真上)
ハマエンドウの合間からはハマウツボがグングン伸びてきます、何となく愛嬌のある姿です。(写真右)
ハマエンドウと混群をつくるハマニガナの黄色はとても鮮やかです。
写真は大写しですが実際はタンポポくらいのかわいい花。
岩場に張り付いている一見地味なタイトゴメ。
しかし、この季節には新芽の黄緑と冬の紅葉が簿妙に織り交ざっていて、とてもきれいです。
身近な環境では姿が減ってしまったカントウタンポポも海岸の厳しい岩礁に新境地を切り開いたようです。
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