南房総では10月に入っても漕いでいて汗をかく様な暖かな日が続きました。
沖合い海上では相変わらずオオミズナギドリが群れ、小さな魚の群れを追っています。
海面下では同じく小魚を追って夏の魚と言われるシーラ(写真)が群れている事もありました。
シーラは平べったく大きく鮮やかな体を海面にジャンプすることもあり、そんな時には遠くからでも見つける事が出来ます。
浮遊物に集る習性があるので、群れのそばでパドリングせずにプカプカやっていると寄って来ます。
写真のように、とても美しい魚で海面から見ても胴体がキラキラととてもきれいです。
それでも水温も徐々に下がり始め、プランクトンの減少と共に透明度が高くなり海の中の様子を垣間見る事が出来ます。
また小魚の群れも多く、カヤックの前方で大群が海面一面に跳ねる姿も良く見られます。
寒くなる=カヤックシーズンの終わりというイメージがあるかもしれませんが、これからが個人的には最も好きなカヤックシーズンです。
カヤックはもともと北極圏の乗り物ですから関東の秋から春の間は本来カヤックに適したベストシーズンということなのです。
海鳥は秋の渡りの最中です。
写真のムナグロは若いらしく、あまり私を怖がりませんでした。
初めての渡りの最中なのかもしれません。
他にもウミウがV字編隊を組んで群れで上空を行く姿にはつい見とれてしまいます。
来月にはカモメ類も出揃うでしょう。
海岸では今年もウラナミシジミがハマエンドウに産卵に訪れています。(写真)
ハマエンドウの群落には必ずと言っていいほどこの小さな蝶が見られました。
よく見ると特に花芽に白い卵をたくさん産み付けています。
海岸性植物はハマエンドウやハマゴウに変わってアシタバ、クコ、マルバグミ、ツワブキ、イソギクの花が咲き始めました。
特にツワブキはそろそろ満開になりそうです。
マルバグミの花も咲き揃い、とても良い香りが漂っています。
暖かな南房総の海岸もやっと秋になりつつあるようです。
久しぶりに海浜植物のページをいじりました。
今まで加えていなかった植物も幾つか加え、他の種でも写真を増やしたりしてあります。
是非のぞいて見て下さい。
海岸環境の健全さの指標と言える海浜植物に興味を持って頂けたらとても嬉しいです。
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