先月に続き、今月も風の強い日がとても多くなりました…。
夏に穏やかな日が多かった分を今頃になって取り返されてる感じです。
しかし水温の低下と共にプランクトンの増殖が抑えられ海の透明度は非常に高く、また気温が下がった事で蜃気楼もよく見る事が出来ました。
時々しかなかった凪の日にはそんな海を満喫する事が出来ました。
この冬もウミスズメを探しながら漕いでいますが、9日には岩井で初確認しました。
他にウミウやユリカモメもやっと多くなってきました。
しかし他のカモメ類はまだ少なく、シケの日にいつもの漁港に出かけてもカモメをあまり見かけません。
暖かい日が多いので、あまり南に下るのをやめてしまったのでしょうか?
しかし珍しい鳥も館山にやって来ました。
ある日の朝海岸通りで車を走らせていると路上をモタモタと大きな白い鳥が歩いていました。
遠目にはセグロカモメが怪我をしているのだろうと思いましたが近くで見ると、かなり大きな鳥でなんとコアホウドリでした。
この子は海岸通を渡りデニーズに入っていこうとしていました。
お腹が空いていたのでしょうか??
海岸までは遠く車に轢かれる可能性もあり、どうしたものかとオロオロしていたところ、そばにいたゴルフ練習のおじさんがヒョイと抱えあげてくれて、そのまま海岸へ連れて行ってくれました。
名前の由来になったとおり簡単に捕まるし抱き抱えてからも大して暴れないのに驚きました。
コアホウドリは関東の沖合いには普通の鳥で、例えば銚子のクジラウォッチング
(銚子海洋研究所)
で海に出れば見られますが、沿岸では珍しく岸に上がるのは繁殖期だけなので館山の海岸を歩いているなんて驚きました。
銚子の沖で見た優雅な姿とは違ってのん気な感じでパタパタ歩く白い巨体はなんだか可愛らしい感じでした。
この個体は左目が少しおかしかったですが他に怪我も無く、その後は自分で海に浮かび、岸の近くで翼を広げ風を得て飛び立とうとしていました。
私はそこで現場を離れましたが、夕方に寄ったところ沖にも見当たらなかったので無事沖に戻ったのでしょう。
楽しい経験をさせてもらいました。
そんな平和な出来事もありましたが、他の日には海岸で異様なものも見つけました。
写真のようなアルミ製で約10cm径の長さ40cmほどの筒でした。
本体には写真のように「防衛庁 信号発煙照明筒、マリンマーカ」と書かれています。
自衛隊が使ったものだろうと思いつつ危険も感じたので現地に隠しておきました。
自宅に帰ってからネット検索してみると、19年8月14日に長崎で自衛隊が訓練中に同じものを海中投下したが不発のまま漂流との報告が見つかりました。
文中には見つけた時には触らず保安庁へ連絡とありました。(もう触ってますが…)
次の日には海上保安庁に通報し回収してもらいました。
自衛官の人によると海上で目印が必要な時に海中に落とし、煙を出すものとの事でした。
爆発したりするものではないそうですが、不気味です。
長崎で流したものが1年半後に房総で漂着したのなら面白いと思ったのですが、厚木などでも時々使っていて海中に没した後は回収もしないそうなので漂着の可能性は普通にあるようです。
しかしこれだけ丈夫で大きなものを国の機関が継続的に各海域で投棄しているというのは酷い話です。
「防衛庁」と名前を入れた上、いかにも火器らしき外観をしたものを投棄するのであれば、せめて拾った人がどう対応するべきかを書いておいて欲しいですね。
私の場合は118に電話連絡して自衛隊も近かったので、すぐに片付きましたが、場合によっては面倒な代物です…。
自衛隊の人によればこういう場合の通報は警察でもよいそうですが、海岸で見慣れないものを拾った時はすぐに触らない方が安全のようですね。
今年もいろいろな出来事の中、ツアーをしお陰さまで無事一年を終えることが出来ました。
本当にありがとうございます。
また、この9月には10周年も迎える事が出来ました!
これからも更に充実したツアーを目指して頑張っていきたいと思います。
2009年もどうぞ宜しくお願い致します。
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