皆さんご心配の(私だけ?)ハヤブサのその後を御報告します。
左の写真はまだ白い綿毛の残る2羽のヒナ、モッコモコでかわいいですね。写真は14日です。
1羽が食いしん坊で親が持ってきた餌を独り占めしているシーンが見られましたが、その後も2羽ともスクスク育ち、20日を過ぎた頃にはもうすぐ巣立つなぁ…と安心していました。
ある日、巣を見に行くと既にヒナの1羽が巣の外にいて巣立った事が分かりました。
しかし親鳥はその1羽にしか餌を与えておらず、他を見回してももう1羽が見当たりませんでした。
残念ながらもう1羽はその後も見つかりませんでした。
何か事故があって死んでしまったのでしょうか、死骸も見つかりませんでした。
生き残った1羽はその後も順調に育ち、巣から数百メートル離れた場所へも飛んでいく事が出来るようになりました。
しかし昨年の3羽のヒナが巣立った時と比べると行動が鈍く感じられます。
兄弟で競争や遊びがある事で活発に動き、運動能力を高める効果があるのだと感じました。
おっとりとした子に育ちそうです。
これからどこへ行くのかは分かりませんが元気に育ってほしいものです。
右の写真は若鳥に成長した立派な姿です。
撮影は26日、親鳥に心配をかけつつ巣の周辺を散策しています。
今年のハヤブサの観察はこれで終えようと思います。
また時々親鳥には会えるでしょう。
今年も房総の海辺にアサギマダラがやって来ました。
最近は春の終わりになるとアサギマダラが来る事が当たり前のような気がしてしまいます。
数は多くないですが、写真のKFJTのマークを書き込んで今年も移動調査を始めています。
そろそろ移動経路が分かると面白いのですが…。
どこかでアサギマダラを見たらマークが書いていないか見てみてくださいね。
アサギマダラがやって来る館山市のスナビキソウは環境の変化にもめげずに無事に分布を広げています。
一方、南房総市白浜町のスナビキソウは環境変化が無いのに他の海浜植物に押しやられています。
なぜでしょう??群落の上にテントが数日張られたり、人が頻繁に出入りし踏み付けで弱ってきたところに踏みつけに強い種が優勢になったように感じます。
もともと潮風や乾燥などには強いスナビキソウは大型動物によって踏みつけられにくい砂浜に暮らしているので踏みつけに対する抵抗力は低いのかもしれません。
アサギマダラを見に行く時はスナビキソウを出来るだけ踏まないようにしてあげたら良いですね。
スナビキソウが無くなってしまえば当たり前のように訪れるアサギマダラの季節も無くなってしまうのかも知れません。
そういえば8日には移入種で最近有名なチョウ、アカボシゴマダラの春型を館山市の太平洋岸で見ました、参考までに…。
31日にはカンムリウミスズメの群れを南房総市岩井の沖で見ることが出来ました。
今は繁殖を終えた後の時期ですが、驚く事にカンムリウミスズメは繁殖地を離れた後にどのような生活をしているのかほとんど分かっていないそうです。
2006年の5月には2羽のヒナを連れたカンムリウミスズメを館山市の太平洋岸で見ていますが、今回の群れも繁殖後の行動について知る手がかりになりそうです。
2006年5月の日記
今回見た群れは3羽、4羽、7羽の3つの群れで見渡せる程度の範囲で、しかし群れごとに行動していました。
今年産まれたばかりの若鳥も含まれていると思われますが、外観では分かりませんでした。
ただし体色には大まかに2通りが含まれていて、若鳥?とも思いましたが単なるシーズンカラーの違いの様でもありました。
ヒナの時には黒い嘴はどの個体も成鳥の明るい色でした。
目の下と後ろにあった白い斑の名残らしきもののある個体も見られたので、若鳥だとすればこれだと思いますが確証はありません。
生態の分かっていないような希少種がこんなに身近にいるなんて房総の海もまだまだ発見が沢山ありそうですね。
※
次月の日記で上記カンムリウミスズメの観察についてウミスズメとの誤確認として訂正してあります。
また混乱を避ける為、このページの本文は書き直していません。
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