今月も引き続きミナミハンドウイルカの観察ができました。
月の前半は毎回というわけではありませんでしたが比較的安定した頻度で見つける事が出来ました。
しかし後半に入り徐々に回数が減りここ2週間は見つけられていません。
それでもかなりの数の写真が撮れたことで背ビレの形、傷から個体識別がほぼ可能と思われ、現在背ビレの写真を整理、比較しながら自分の目を慣らしています。
先月の日記では4頭と書きましたが、なんと5頭が写っている写真が見つかり、通常は4頭で行動し時々1頭が加わるのかもしれないと考えています。
しかし正確な個体識別が出来ないと確かな事が言えないので、もう少しイルカに付き合ってもらって写真を増やしたいと思います。
写真のように活発な行動も多く見られました。
そういう時は餌を獲る為ではなく個体同士が上下関係を争ったり、繁殖にかかわる行動に費やしているようです。
おそらく餌は夜獲りに行き、昼間は休息か社会的活動という感じのようです。
イルカを見つけられないときは何時間待っても現れずに時々場所を変えながらもほとんどはボケーっと海辺で突っ立ているしかありません。
しかし、見つかるとカメラを構えたまま数時間があっという間に経ちます。
今では4桁の写真を1日で撮ることも出来るのでカメラのデジタル化には本当に助かっています。
1998年から2004年までに行なっていた同種群れの観察の時はデジタルの一眼レフは持っていませんでしたので、主にフィルムを使っていました。
コストと時間と感度の点でデジタル化は飛躍的な進歩で、生物記録に関していえばフィルムの方が優れている点が見つけられません。
制限がほとんど取り払われた感があります。
イルカが見つからない時はそばを飛んで行く鳥たちに相変わらず楽しませてもらっています。
写真はミサゴ。
飛びながら済ませているところを失礼しました…。
その瞬間だけウンがひっかからない様に足を前に出しながら飛んでいます。
真顔がおもしろいです。
イルカが見つからなかった20日の帰り道には別のイルカが見つかったりもしました。
高台から風景を撮ろうと思い眺めると水平線の手前に何だか珍しい一連の白い連なりが見えました。
カメラの300mmレンズで見てもなんだか良く分からなかったのですが時々黒いものが点々と見えます。
さらに白い線全体は徐々に移動していました。
「イルカだッ!」と気付きましたが群れは自分から遠ざかっていくところだったので、慌てて車で移動して見渡し易いところから再度確認し撮影しました。
遥か沖を行く大群で多分30頭以上、50ちかくはいるのではないかと思いました。
種も不明ですがカマイルカ、カズハゴンドウ…とかでしょうか。
時々館山湾にはイルカの大きな群れが入ってきている情報があり、慌てて見に行ったり、後で聞いて悔しがったりしていたのですが、やっと遇えました。
いつか館山湾で漕ぎながらあんな群れに囲まれてみたいですね。
お知らせ
「東京湾の魚類」発売
監修:河野 博 編:加納光樹・横尾俊博
平凡社
東京湾を釣りやカヤックのフィールドにしている方にお勧めの一冊です。
「東京湾のクジラたち」P56-58で洲崎のハンドウイルカ(1998-2003観察の群)についてと藤田撮影の写真が掲載されています。
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