イルカフィーバーが去りつつあるようです…。
単に沿岸に現れる頻度が下がり、春の風で海がシケ気味な為に波の影に隠れて見つけにくい。というだけの事かもしれませんが。
とりあえず今月も少なくとも3頭が確認でき、遠めな写真ではあるものの撮影も出来ました。
イルカの写真の水平線上にうっすら見えるのは新島です。
このミナミハンドウイルカは伊豆諸島、御蔵島で多数生息していて他にも大島のお隣の利島などにも移住が確認されているイルカです。
このイルカたちがどこから来たのかが分かるまで追っていきたいな、と思っています。
イルカがいる海岸線で今月はカタクチイワシの漂着がよく見られました。
沖にはイルカとミズナギドリがいて、沿岸には何らかの大型魚とカモメ類がいます。
そしてその餌となっているカタクチイワシはどんどん岸に追い込まれてしまうのでしょう。
そして岸ではたらいを抱えた近所の人々とカラス、カモメ、トビが待っています。
イワシは食べられる一方で反撃どころか群れを作って逃げ惑うくらいしか出来ない辛い状況です。
トビウオが空中へ逃げる進化が出来たのですからカタクチイワシは陸を歩いて逃げるくらいの進化ができてたら良かったのに。
数万年後とかもっと先には歩き出すのが現れるかも知れないですね。
で、今度は岩場でカニと戦っているイワシを見かけるようになるかもしれませんね。
イワシを求めて膨大な数のカモメ類が集っていたのでじっくり見て歩くとあまり逢えない種が混ざってたりします。
下の写真はミツユビカモメ。
比較的沖を行く種なので沿岸で見られるのは繁殖地でなければ大シケの日くらいですがイワシ大漁に駆けつけたみたいです。
ひときわ白い体と翼の先っちょの黒がきれいです。
色だけでなく飛び方も、一見良く似ているユリカモメと比べてゆったりとしなる様に羽ばたくので優雅な印象を受けます。
他にもイワシ目当てで飛んできた鳥ではなかったですが、渡りの途中と思われるオオタカの幼鳥を初めて見ました。(写真下)
と言っても一瞬で真っ直ぐに飛び去ってしまい、なんか見かけないタカだなと思って一応撮っておいた写真で種が分かりました。
ワシタカ類は馴染みではない滅多に逢わない種だと図鑑と照らさないとまるで分かりません。
慣れるには図鑑だけいくら眺めてもなんだかダメで本物のに出逢う機会を増やさないと難しいですね…。
このイルカ観察ポイントあたりでもハヤブサが時々現れます。
しかし今月はあまり見る事が無かったので繁殖エリアに移動したのかな?と想像しました。
この場所の繁殖地を新たに探すのも面白そうですがとりあえず一昨年までに確認していた繁殖地にも久しぶりに出かけてみました。
しかしハヤブサの姿は見れず、巣の中も変化は無いようでした。
ハヤブサの繁殖といえばDDTなど農薬による環境汚染の影響が思い起こされますが、昨年以降の放射能汚染がどれくらいこういう生物に影響を与えるのかはとても心配です。
ウミガメの卵も汚染されているのかどうか?採取してウミガメ協議会などの大きな組織で今の内に検証をしておくべきだと思うのですが、そこまでやっているところは無いようです。
カメといえば…ハヤブサを探しに行った森で久しぶりにオオキンカメムシを見つけました。
ちょっと気持ち悪いような、でもきれいな虫です。
カメムシですけど臭くは無いです。
冬の間群れて常緑照葉樹の葉の裏で過ごし、春になると活動を始めます。
この個体はそういう場所から動き出してたまたまソテツの葉の裏で休んでいた様子でした。
周りにも動きの鈍い個体が見られたので一緒に冬を過ごした仲間なのでしょう。
この虫は時々波打ち際に落ちている事があって、多分海の上を飛んでいて海上に落ちてしまう個体もいるのでしょう。
菜の花、ハマダイコン、ハマエンドウ、タンポポが咲き始めて海辺も春らしくなって来ました。
海岸散歩、おすすめです。
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