写真:連休の平砂浦海岸はサーファーで大賑わいでした。右上は富士山。
お蔭さまで今年も無事終ろうとしています。
しかしこれを書いている30分ほど前には茨城でマグニチュード5.4の地震がありました。最大震度は5弱とのこと。
やはり油断ができません。
2011年3月11日の前の状況と比べれば、まだ地震の頻度は高いのですが、慣れもあるのでしょう感覚的には随分減ったように感じてしまいます。
12月30日付けのニュース情報によると2010年までの10年間の平均有感地震回数は1720回ですが、2011年は10203回、2012年は3139回、2013年は2366回となっていました。
具体的な数字でもまだ311以前の平均よりも地震は多いようです。
しかし逆に考えれば時間はかかっても徐々に回数を減らしていることも確かめられます。
このまま順調に頻度が下がれば2014年は平年並みに留まるのかもしれないという楽観的な考えも持てないことはありません。
写真:ユリカモメの大群を見ると冬だなあと感じます。
それでも巨大地震から3年も経たないうちに、先ほどの茨城の地震のようなM5.4というレベルの地震があっても、揺れた地域以外の人が鈍感になっている様子には心配になります。
先ほどの地震の際に、海上にいたサーファー、カヤッカー、釣人などのうちどれくらいの人が津波への警戒行動をしたでしょうか?
地震回数が落ち着いて来たとはいえ、シーカヤッカーをはじめ海上でのスポーツを楽しんでいる人の安全が気にかかります。
海面はどこも続いていて、海の上では茨城と千葉は同じ場所と言っても良い様なものです。
地面にいる時と違って揺れを感じなければ、とりあえず安心という事にはなりません。
今日、私はカヤックツアーを行っていませんでしたので、地震の情報にも心配は少なかったですが、もし海上でツアー中でしたら地震のメールサービスの情報を受け次第、上陸非難対応したでしょう。
先日からリピーターの方に限りツアー受付を再開しましたが、このような事情からツアーでは沿岸に沿ったツーリングに限定しています。
写真:富浦、富山特産の琵琶畑。房総沿岸捕鯨によって捕獲されるツチクジラの肉や骨の粉が肥料として使われ続けてきました。
また砂浜を走るマウンテンバイクのツアーでも砂浜で大きな揺れがあった場合には砂浜の液状化の可能性がありますので、津波の予測状況と合わせて、とりあえず海岸から離れる対処をしなければなりません。
私は地震が元々苦手ですし普段から用心深い性格なので、いろいろと危険回避について思い廻らせながら行動しています。
おかげで今まで事故無く過ごせたのだと思いますし、ツアーに関していえば、逆に安心して参加して頂けると思います。
自転車は徒歩よりも移動が速く、津波避難の際にもクルマや徒歩より機動力に優れている点でも安心です。
カヤックにはまだ不安のある方も、海には行きたいという欲求が芽生えてきましたら、とりあえず自転車で海岸散策から始めて徐々に海への親しみを取り戻していただけたらと願っております。
南房総の海岸線は過去の地震で隆起した結果形成された海岸段丘と呼ばれる緩やかな斜面が見られます。
過去にもそれほど繰り返し大きな地震が起こり、隆起を繰り返すという激しい変化を積み重ねた土地ですが、その恩恵として黒潮の海に面しながら北には山を背負う形の緩やかで暖かな広い斜面と砂浜を多数得ることができました。
お蔭で南房総では様々な野菜の生産、お米、琵琶や様々な花の栽培に活かされていますし、アクセスのしやすい海岸は漁業を盛んにしています。
また海水浴場が多いのもこのおかげでしょう、お蔭で南房総ではシーカヤックを出艇するのにも困ることはありません。
写真:峠越えの前にタヌキに逢いました。二番穂を食べてたようです。
地形のお蔭で海岸沿いには道路が多く、海岸線のサイクリングにも最適な環境となっています。
ツアーでは岬があり尾根がある場合には県道などを避けて、多少は内陸に迂回してでも穏やかでのんびりとしたルートを探して隣の海岸線へ繋げたいと考え、新たなルート探索をしています。
またある程度の距離を楽しむには往路と復路で海と山の両方を楽しめるのも良いと思い始めました。
今まで海の動物に親しんできましたが、近所の山に住む生き物にはあまり縁なく過ごしてきましたから、これを機にいろいろな生き物と出逢いたいと思いますが、イノシシの罠の多いエリアではそれらしき糞なども見て、少々怖かったです。
他にもタヌキ、サルもいますし、山の鳥や草花にももっと知識が欲しいと思うようになりました。
楽しみと課題が増えてきています。
房総の山は適度に低いので自転車で走るには適当なサイズで、峠と言ってもそれほど厳しいものではありません。
すぐそばに海があることを感じつつも森の静けさや素朴な田舎道に恵まれていて、海岸と海岸を繋ぐ道を探しているつもりがついつい内陸に入って行ってしまいます。
林道や農業の為の道には行き止まりも多いのですが、所々は繋がっていて、そういう道を見つけるのはなかなか楽しいものです。
シーカヤックを始めた頃に岬越えに成功して砂浜と砂浜を繋げることができた時に感じた嬉しさと似た楽しさを感じることができます。
写真:館山市の山から見下ろした館山市街と三浦半島。改めて漕ぎなれた海を見渡すのは新鮮です。
また房総の山を走ることで房総の海が豊かな理由が、この山の中にあるという事を肌で実感することができるようです。
海を知るためには、そこの山も知らなくてはならないと分かってはいたつもりでしたが、房総の海岸線の広大さに飲み込まれ山を散策する余裕が今までありませんでしたが、今のこの時期と自転車はそれを可能にしてくれているように思います。
シーカヤックと自転車があれば南房総全てがフィールドになりそうです。
この冬はもう少し海から遡ったところを漕いでみたいと思っています。
いろいろ思うままに走っているうちにアイデアも出てくると予感していますので、ツアーに徐々にフィードバックしていきたいと思います。
どうぞ2014年もよろしくお願いいたします。
写真:南無谷にて。
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