写真:光の中を飛ぶミサゴ。
あけましておめでとうございます!
昨年も多くの方々にお世話になりながら、なんとか一年を無事過ごすことが出来ました。
本年もまた皆様にお世話になりながら一年を過ごす事となりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
2016年はまた新たに課題をひとつ増やしていきたいと思っていましたが、昨年の初め頃から始めたミサゴの個体識別をもう少し、しっかりとやっていきたいと思うようになりました。
南房総のミサゴがそれぞれの個体でどのくらいの範囲を生活に利用しているのかを把握し、個体数も確認したいと思っています。
今まではたまたま遭遇した時に撮影するだけでしたが、今年は意識してミサゴのいる場所を探しに行くという方針にしたいと思っています。
ツアー中や前後にもミサゴにはよく遭遇しますので、もしツアー中に遭遇した際にはミサゴ観察に少しお付き合い頂けると嬉しいです。
ミサゴが餌を捕ってからどちらの方角に去って行くのかを個体ごとに確認できれば、内陸側のテリトリーも分かって来るでしょう。
自転車も使って山の中のミサゴの様子も確認できるようになれば良いなと思っています。
かなり気長にやっていかないと分からない事ばかりだと思いますから、ライフワークのひとつとしてやっていくつもりです。
写真:ミサゴ
しかし、まず確認しないといけない事があります。
個体識別をするうえで、今のところ目印に使おうと思っているのが翼の下面の模様なのですが、それが羽根の生え変わりでどれくらい変わっていくのかが分かっていません。
昨年の冬に撮影した個体と同じような模様のものはこの冬に見つかっていますので、どうやら使えそうなのですが、似た模様の個体もいるでしょうし、それがたまたま同じ範囲を活動域にしていたとすると間違えの元になります。
まずは個体識別するのに使えるポイントを押さえないといけないという初歩の段階です。
イルカの時と同じようにとにかく出かけて写真を撮りまくって、個体カタログを作っていくしかありません。
気長に…とにかく気長にやっていきます。
毎年、冬は海鳥と夕焼けを見る事が多くなる季節です。
この12月はミサゴ探しに出掛けては空振りで他の鳥を撮ったり、夕焼けを撮ったりして過ごす事が多くなりました。
ミサゴは独特の羽搏きや水面への突入などずっと遠くにいても動作などでそれと分かるのですが、餌の魚を捕まえてしまうと山に帰って行ってしまいしばらく現れないという事と、海岸に沿ってかなり広い範囲で餌を探して移動するのでタイミングが悪いとかなり長い間待つ事になります。
岸に沿って自転車かカヤックで探すのが良いと思いますが、幅の広い川では遡上したところで探餌している事もあり、それで見逃す時もあります。
待っているより動いた方が飽きませんが、意外とそれで入れ違う事も多い様な気がしています。
その点ではほとんどいつも同じような場所にいるハヤブサの方が観察は楽ですね。
写真:洲崎を背景にウミネコたち
ミサゴは水面高くを舞いながら水面近くにいる魚を見つけて急降下し、ほとんど水の中に身体が隠れるくらいまで飛び込んで、鋭い鉤爪の付いた足で魚を捕まえてしまいます。
捕獲成功率は4回に1回程度でしょうか、個体によって上手下手があるようにも見えます。
魚を捕まえた後は脚にぶら下げたまま比較的低いところを飛びながら内陸を目指すことが多いので運よく上を通ってくれれば餌の魚の種も分かります。
餌生物が分かれば、ミサゴが何を求めてそこに来ているのかも分かってきますからミサゴが南房総に居続けてくれるようにするには何をしなければならないかという事も分かってくると思います。
生きた魚しか食べないミサゴがいるという事はトビがいるのとは意味が大きく違います。
またミサゴが海で魚を捕まえては山に運び食べ残しを捨ててくれることで山から下るばかりの養分が海から遡って戻って行く事にもなっているでしょう。
過去にどれくらいの密度でミサゴがいたのか、本来の健全な状態での密度は分からないですが、少なくとも今の状況を知っておけば未来には過去の記録として使ってもらえますから、ちゃんとしたものを残していきたいなと思っています。
同じように南房総で見られるハヤブサやノスリなども同じような作業をしていきたいですが、個体識別ができそうにありません。
自然標識で調べることが出来るかもしれないという点と海と山に関わる魚食者という点でミサゴを自分が調べる意義は大きいように思います。
カヤックで水面にも出かけられますし、徒歩で浜を歩くことも出来、自転車で内陸を探索する事もできますから全て活用して何か少しでも得られればと思います。
写真:ウミウの群れ
これから冬の間は水が冷たく専用のウェアーを持っていない方では快適にカヤックを漕げない日が多くなってしまいます。
その点では自転車は漕げば漕ぐほど暖かくなり、水に濡れる事もありませんから、是非冬の間に自転車も楽しんで頂きたいと思っています。
冬に運動不足になってしまうと暖かくなってからカヤックに乗っても身体が付いて行かない感じがすると思いますが、冬に自転車に乗っておくとパドルが驚くほど軽くなります。
自転車のハンドルは振り回さないのに不思議ですね…。
カヤックは脚で艇を押し出すように漕ぐので、実は結構下半身が大切な運動なのですが、下半身を鍛えていないとそれが分かり難いのでカヤックに乗っていても下半身を効果的に使えていない場合があります。
その点で自転車に乗り慣れていると臀部から足先までいつもすべて使っていますので、カヤックでもそれを上手に活用できるようになるようです。
自転車ツアーだけでなく、むしろ普段の自転車通勤などができればもっと良いと思います。
是非自転車で運動する習慣をつけてみてください。
もちろんミサゴ探し自転車ツアーも出来ますのでご要望ください!
それでは今年もまたどうぞよろしくお願いいたします。
またツアーで皆様にお会いできるのを楽しみにしております!
写真:蜃気楼に浮かぶ三浦半島を背景に飛ぶカモメ類。
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