カヤック日記


2021年10月の出来事

写真:空を見上げるには海の上ほど最適な場所はありません。















写真:空を見上げるには海の上ほど最適な場所はありません。

コロナ渦に突入して以来このページの更新が遅れ気味ですが、特に何か問題が発生しているわけではありませんので、どうぞご心配なく。
この数年TwitterとInstagramというSNSを利用するようになり、日々の活動報告はそちらで行えるようになり、活動状況をご報告するための媒体としての「カヤック日記」というブログ体裁のものの存在理由が今までと変わって来ていると感じています。
そもそもはWEBログですから、自身が日々起きたことを記録しておく場所というものでありながら、実際にはSNSの方がノートとしての記録場所として適している面もあります。
ただ文字数制限や載せられる写真の数に制限があったりという面ではブログの方がより多くの情報を残しておけますし、私自身も実際に過去の大雑把な記録を掘り返す時にカヤック日記は重宝していますので欠かせませんので、SNSがフィールドノートとするならば、カヤック日記はそれらを月単位でまとめた報告というような感じで使い分けたいと最近思い始めていました。
そんな中でコロナ渦に入り、ある意味での時間的な制限が実社会的にも変わってきているのを感じる中で、カヤック日記では毎月の出来事を当初月始の一日でやや慌ててまとめたものを掲載していたのですが、それよりも長期的に考えたらひと月の間に撮った写真やノートをじっくり再度観察するような目で見ながら時間をかけてこのページを残した方が後々には意味があるだろうという風に考えるようになってきた為、更新日を限定するのをやめました。
とは言っても先月起きた事の、ノートには書いていない記憶の中にある感覚的なものを忘れてしまうほど遅くては意味がないですし、何よりその月に書き終えなければ、また次の月がやって来るのですから月の真ん中までには更新しておきたいとは思っています。
しかしそう言いながら今回の更新は月中を過ぎてしまいましたが…。

写真:安定しているのでむしろ観察機会が少なかった内房某所のハマナタマメ群落はいつの間にか巨大(広大)化していました。鞘も多数確認。2019年の2度の巨大台風で他の植生が退けられた機会に勢力を拡大したようです。




















写真:安定しているのでむしろ観察機会が少なかった内房某所のハマナタマメ群落はいつの間にか巨大(広大)化していました。鞘も多数確認。2019年の2度の巨大台風で他の植生が退けられた機会に勢力を拡大したようです。

10月はウミガメに関わる活動が月末締め切りの日本ウミガメ協議会への産卵上陸数と漂着情報の報告が済み、一区切りがつく感じが毎年なんとなく大晦日のようなだなと思います。
そして11月には気分的には新年になるわけで、活動のパターンがいろいろ変わり、ウミガメ調査のようなルーティンで狭い範囲での活動から不規則で広範囲な移動へという変化もあり、気分もずいぶん変わります。
そして毎日調査であるウミガメ調査での忙しさとはまた別の忙しい気分に切れ変わっていきます。
忙しいというほどではないのですが、頭の中では南房総のかなり広範囲にいろいろな継続的記録対象が散らばっている中で、ある程度定期的に状況を観察していけるように天候やツアーの日程などにも左右されながら無駄なく動けるように毎日頭の中ではやる事ががいっぱいだったりします。
今シーズンは特にグンバイヒルガオとハマナタマメの株が多く見つかった事でその対象が増えました。
それに加えて今年は海辺と海上のクモも観察するようになりました。
それぞれ他の観察のついででやれば簡単に済みそうだという感じがしますが、実際に作業を始めるとそれにかなり集中しますし数時間はあっという間に経ってしまいます。
そして秋は陽が短い…。

写真:一方、台風16号で激しく波を被り続けた結果枯草の束と化してしまった外房某所ハマナタマメ。これでもまだ生きていますので観察を続けていますが、やや復活の兆しがあります。7月のカヤック日記に写真がありますので比べてみてください。













写真:一方、台風16号で激しく波を被り続けた結果枯草の束と化してしまった外房某所ハマナタマメ。これでもまだ生きていますので観察を続けていますが、やや復活の兆しがあります。 7月のカヤック日記に写真がありますので比べてみてください。

というような今年の状況もある意味ではコロナの影響だったりします。
夏季にツアーが思うようにできなかった事で時間ができ、もともと南房総という居住している地域での活動ですから、その点では比較的気兼ねなく活動は継続できましたので、いろいろと観察記録は増えました。
その観察を活かすためには継続的にそれらの場所に通い始めるので、それらがかなり広範囲に高密度にありますので、一人でやっているとかなりの活動量になりました。
ちょっと大変ですが、今後のための情報的貯蓄と考えるとガイド業という仕事にはかなり貴重な情報を得られる機会となっています。
コロナ渦が運良く今年度で終了したとするとしても、続いてしまうのだとしても、いずれにしても南房総という狭い範囲での自然の記録を更に濃密に記録していく基盤が整ってきたような気がしています。
あとは私の処理能力の方の問題が残されていますが…。

写真:ハマボウフウを摂餌中のキアゲハの幼虫。













写真:ハマボウフウを摂餌中のキアゲハの幼虫。

そんなわけで、全ての記録ではないですが公開しやすい内容のものを今回もTwitterとフィールドノートから引用して10月まとめをしておきます。

4日
内房某所でハマボウフウにキアゲハの幼虫を見つけました。
30日にも同海岸の別の群落で発見(写真上)し、意外と生息場所として安定しているのかもしれません。
セリ科が食草なので、いても不思議はないのですが台風の日はどうしていたのかな?と思いました。
以前、グンバイヒルガオを食べていたエビガラスズメというガの幼虫は砂の中から顔を出して葉を食べていて、恐らく時化の日には砂中に隠れて凌ぐのだと思いますがキアゲハはどうしてるのでしょう?
当日のTwitter投稿

9日
カヤックツアーでしたが空模様が予想以上に凄かったです。
晴れて、土砂降り、やんで、降って、吹いてきて、土砂降り、やんで、降って、晴れて、暑くなって…目が回るけど、面白くもありました。
濡れる前提の格好でカヤックに乗って海の上にいると雨が楽しいんです。
不思議ですよね。
子供の頃に雨も気にせず遊んだ記憶が蘇る感じでしょうか。
当日のTwitter投稿

写真:動きが速く写真がうまく取れずにノートの上で撮影したオカヤドカリ。













写真:動きが速く写真がうまく取れずにノートの上で撮影したオカヤドカリ。

10日-11日
夏の間ほったらかしだったスナビキソウを一斉チェックしました。
どこも台風の影響は思ったよりも少なかったですが海岸の様子が夏の間に人為的に変わり果てた場所もあり、またその先の事も気になり、複雑な心境です。
当日のTwitter投稿

15日
夏に観察を欠かしていた東京湾岸某スナビキソウ群を記録しに行くとオカヤドカリを発見しました。
今年は大小見つかって普通になってきた感じですが、東京湾内での確認は今回初めてでした。
東京湾岸最大と思われるここのスナビキソウ群落は問題なし、元気でした。
当日のTwitter投稿

20日
虹製造機を発見
きれいでしたのでYouTubeでアップしておきました。


23日
強風でカヤックツアーは中止となりMTBツアーに変更して頂きました。
出来るだけ風の弱い暖かな海岸線を選んで隆起海食崖の滝、伊豆諸島全望の見晴台そして青空の海を眺める一日でした。
海辺を「漕ぐ」のはカヤックと一緒ということに気付いていただけると思います。
水と陸の境のどちら側を漕ぐかの違いだけで見えてくるものが変わって、結果としてシーカヤックを漕ぐ時の視点が広がります。
そして海食崖の滝のように昔の海岸線を「漕ぐ」という想像体験をしてみると時間を超えてしまうという体験でもあったりします。
1〜4人までの少人数ツアーですので、貝殻拾い主体などアレンジも可能ですので、お気軽にご希望ください。
当日のTwitter投稿

24日
シーカヤックツアーで館山湾でした。
久しぶりのベタ凪、素晴らしい天候、海況に恵まれました。
暑くもなく寒くもなく、空には秋らしい様々な雲が浮かんでいました。
近年、荒天頻度が高まっており、ツアーも中止の割合が増えています。
しかし、それもこれもこの時代を漕いだ記憶になるでしょう。
当日のTwitter投稿

26日
今月末締切の日本ウミガメ協議会への報告を今年も行いました。
昨年11月から今日までに確認したウミガメの死骸漂着29件を報告します。
産卵上陸数はたった3回でした。
全て卵を産んであると思われる痕跡ですが子ガメの孵化脱出は確認できず。
ウミガメに関しては大変悲しいシーズンでした。
今年が最後かもしれないという危惧を感じています。

写真:久しぶりに拾ったモダマ。表面に生物の痕跡は海での長い漂流の記憶。ウズマキゴカイの棲管のようです。













写真:久しぶりに拾ったモダマ。表面に生物の痕跡は海での長い漂流の記憶。ウズマキゴカイの棲管のようです。

29日
時化の中、近所の海岸で久しぶりにモダマを拾いました。
調べてみるとワニグチモダマとのこと。
熱帯の島から黒潮に乗って、ちょっと寒くなった南房総へ辿り着いたのですね。
もうひとつはこの夏に2回見つけたアカギカメムシを再び発見しました。
今回のは模様がほとんどなく明るい色合いで、肩の両脇に鋭い棘のあるタイプでした。
いずれも熱帯からやって来たとのことで、発芽も越冬もできません。
生き物は人間には無駄にしか見えない拡散を絶えず繰り返す事で環境の変化に対応して分布を広げられるチャンスを逃さないようにしているのですね。
アカギカメムシはかろうじて生きていました。
当日のTwitter投稿

30日
Kayak誌vol.74(2021年秋号)発売しました。
6DORSALS藤田連載の「カヤック乗りの海浜生物記」は56回「自分も海だった」編です。
ご購入は最下に掲載のリンクからお願いいたします。
当日のTwitter投稿

そういえば噴火後に南房総への軽石漂着時期を想定してみたツイートをしていましたが、まず北大東島に、そして南西諸島、その後黒潮に乗って昨日(11/15)の海上保安庁より伊豆諸島近海での軽石漂流報告がされていて、予想通り今年中に南房総に漂着が起きそうです。
ただ11月に入って既に今まであまり見なかったタイプの軽石がいくらか見られるようになっていますので、それらが福徳岡ノ場産の軽石かもしれません。
今後軽石群本体が寄れば確認できるでしょう。
楽しみなような心配なような…。
しかし軽石は海底噴火など含め太古から断続的に供給されてきた自然物ですから一時的に生物の死がある程度広がったとしても長い目で見れば自然環境への影響は問題ないでしょう。
問題となるのはそれに順応できていない近代文明だけという事になりそうです。
8/19のツイート
当日のTwitter投稿

写真:最近人気の富浦の桟橋。折角なのですからこの機会に観光用の小型遊覧船でも着けて実用的に用いてみるのも良さそうだと思いますが。













写真:最近人気の富浦の桟橋。折角なのですからこの機会に観光用の小型遊覧船でも着けて実用的に用いてみるのも良さそうだと思いますが。



お知らせ



「kayak〜海を旅する本」Vol.74 発売中
店頭希望小売価格=840円(税込み)
藤田連載の「カヤック乗りの海浜生物記」は56「自分も海だった」編です。
どうぞ宜しくお願い致します。
購入御希望の方は写真をクリックしてください。

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