8月に出逢った南房総スナメリ。
まだ場所をお伝えしていませんでした。
1日目は千倉と和田に及ぶ白子の海岸線。
岸からの観察でした。
2日目は同じく白子と更に別の群れが千倉の瀬戸浜海水浴場と白子港の間にある入江状の浅場にいました。
本当に泳いで見に行ってしまおう!と思ったほど近くでした。
この時も結局は岸から観察している間に沖に去って行きました。
また来年の同じ頃に通ったら逢えるのではないかと考えています。
皆さんも是非出かけてみてください。
2010年8月の日記参照
更に遡って6月の内房でのカズハゴンドウ。
これは鋸南町勝山から保田にかけての沖でした。
この時は海上での観察でしたが、最寄の岸に上陸した際も肉眼で十分見る事が出来ました。
今年はなんだかイルカとの出逢いが多いです。
2010年6月の日記参照
最近館山でもイルカの情報があり調べ中です。
こちらも時期が来たらお知らせできるといいなと思っています。
今月は何だか不安定な天気が多かったようです。
天気の変化は景色を変化させ、1日をとても長く楽しませてくれます。
ただし海上にいる時で悪い方へ変化が起きている場合はいつも以上に安全に配慮する必要があるのも確かで、良い緊張感があります。
こういう時に乗っているカヤックはやはり十分乗り慣れていて身体の一部となっていて、更にはいつどこにでもガリガリ言いながら岩の上にでも上陸してくれるような多少の荒っぽい扱いにも耐えてくれるものが大きな安心感を与えてくれます。
新品でピカピカの艇も安心感があるかもしれませんが、僕の場合は自分が使っている回数、その艇で出遭った状況の数が少ない分の不安が生まれます。
僕が普段乗っているネッキー社のルクシャ4s(Necky Looksha IVS)は友人から譲り受け10年ほど乗っているものですが直し直しで乗っています。
船底は特に凄くてファイバーグラスの張りなおしでツギハギだらけです。
船尾先端下部は幾度も直しているうちに面倒になったのでステンレスメッシュを埋め込んだところ、それ以上は磨耗しなくなりました。
他に踵があたる部分は内側から磨耗しペナペナになって張りなおし。
上陸時、特に岩場に乗り上げる時は力んで(?)やや体重が右に偏る癖があるらしく船底の右角がガビガビひどいものです…。
こんななので念のため前後の部屋には浮力体をいつも入れています。
これが入っていれば万が一にもとりあえず沈む事は無いので。
こんな艇でも自分で直すとその度に愛着が沸き、見た目と反比例して信頼度が高くなっています。
どのくらいまで耐えられるのかもよく分かっているし、ここは大事にしてやんないと…という所も分かっていますし。
いったいいつが寿命なのか??とにかく乗れる限り乗るつもりです。
一方弱っているところがあるのが分かっているルクシャは個人的に漕ぐ時のみの使用に限っています。
ツアーではお客さんの艇も含めシングル艇は強度優先のポリエチレンプラスティック艇ですので御安心下さい!
珍しくカヤックの事に触れていますね、カヤック日記なのに…。
カヤックはあくまで靴みたいなものなので、それほどどうやらこうやらと言うよりも気持ちよく海を行く性能があればそれで良いと思います。
漕いでいて気分が悪くなる艇を買ってしまわないように注意して、手に入れたら後は艇と馴染んでいく事を楽しみながら海を行くだけです。
カヤックの場合、艇は自分の下半身の延長なのですから次から次へと買い換える必要もありません。
着心地の良い服はボロボロになっても捨て難いもので、同じようなものだと思います。
カヤックは履物なのです。
ただしパドルは弱い部位で靴のように消耗品に近い強度です。
これは私も折れたりガタが出たりで幾度も買い換えていますが、高級なものはほとんど選びません。
なにせ消耗品なので…。
そう考えると私達人を含めたあらゆる動物の脚、鳥や蝶の羽、イルカや鰭脚類の尾ビレなどは胴体に比べ強度が低く故障の多い部位です。
でありながら当然交換は不可能です。
特にほとんど常に移動をしている海の生き物たちにとってはその故障は死活に直結する問題です。
パドルが折れれば進むこともままならないシーカヤッカー同様です。
それほど大切な部位でありながら、動物の推進装置にあたる部位は強度よりも軽さやしなり程度など移動する為の物理的効果を優先しているように思われます。
野生の移動性生物が出来るだけ早く、楽に移動する事を強度よりも優先しているという事は、早く、高効率に動く事が生存率に最も影響を与えるという事なのでしょう。
やはりカヤッカーも軽く効率の良く推進力を得られる高価なパドルを使うべきなのでしょうか…。
鳥の写真はふたつ上が日が暮れた後も潮間帯で波追い採餌をしていたミユビシギ。
夕日とミユビシギを交互に撮っていたところ日が暮れても浜を去らないので観察を続けてみたところ明るかった時と同じ行動をしていました。
目が良いのですね。
それに夜の方が砂の中から美味しい餌が沢山出て来てくれますしね。
次の写真は打ち揚がった漁業用ブイに付着するオオアカフジツボを突いているイソヒヨドリのメスです。
ほんと何でも食べるんですね。
フジツボは種によっては人間の食べ物にもなりますので彼女らにとっても美味しいもののひとつなのかもしれません。
しかしよくそれがウマイと知っているなぁと思います。
きっとかなりのチャレンジャーなのですね。
上の白黒ツートンの鳥は今月2日に館山市の那古海岸で出逢ったミヤコドリ。
以前カズハゴンドウのマスストランディングの際に茨城県波崎の海岸で見たきり、これがまだ二度目です。
日々こんな事で運を使い果たしています。(良い事ですよね?)
ひと目でアイツだ!と分かる柄と真っ赤なクチバシがシブイです。(?)
最後は台風一過で暖かくなった午後をなんだか眠そうに過ごすハヤブサさん。
おやすみなさい。
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10月末日発売
店頭希望小売価格=840円(税込み)
藤田連載の「カヤック乗りの海浜生物記」はK「海を旅する仲間たち」編です。
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詳しくはこちらのページをご覧下さい。
http://www.skz.or.jp/koichi/kayak/index.html
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