南房総市の白浜(根本〜滝口)にかけての海岸線を産卵シーズンの6-8月の間は毎日徒歩、もしくは自転車で確認調査します。
その他に館山市の平砂浦海岸、南房総市の名倉、千倉、白子、和田(和田港以南)を6-8月の間の月に2回ほど自転車を使って調査しています。
産卵シーズン中に海岸線を見ていくと時々写真のようなウミガメの足跡に遭遇します。
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足跡が途中で急に途切れしかも砂がやけにフカフカとしていたら、そこは母ウミガメが卵を産もうとした痕跡です。
掘っても産まなかったり、穴だけ残して去って行ったりすることもあります。
特に写真のようにきれいにフワッと砂がもってある場合は卵が産んである可能性が高いでしょう。
ただしフカフカエリアが畳2畳分くらいにの広さのときもあり、そんな時は慣れるまでは卵を見つけるのはなかなか難しいです。
ちなみにフカフカエリアを正確にはボディーピットと言います。
しかしもしこのボディーピットを発見しても出来れば卵を探さずに置いてもらえるとウミガメの為になります。
調査のために私も卵の有無を確認したり、状況的に仕方なく移植を行ったりした例も多少ありますが、本来は卵を触るのは卵の中の子を殺す可能性がありますから、そっと砂の上から見守るのが良いでしょう。
もし足跡とボディーピットを発見された際には、位置とできれば写真を添えてご一報いただければ幸いです。
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本来は巣らしき場所が確認できれば卵を掘り出して確認する必要ないと思いますが、特に海水浴場である根本海岸では必ず卵を確認してから柵を張っていました。(現在は状況によります)
しかし2015年現在ではボディーピットの状態からでも卵の有無をほぼ確認できるようになりましたので、掘り出し確認をやめています。
卵を探すのは非常に緊張する仕事でしたし、実は一度卵を割ってしまったことがあります。これでは本末転倒ですし、最近はそれに触れる事について厳しくなっています。
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初期の頃は卵を確認したら巣を中心に流れ着いた竹などを利用して柵を張っていました。
看板も立てたりしていましたが、大抵台風などで折れたり倒されたりしてしまいます。
また柵があるために卵の所在が誰にでも分る事からイタズラや盗掘の可能性が高まるため、2015年現在柵は一切立てない方針で調査を行っています。
位置記録を終えたら、あとは孵化まで台風や人間による問題が起きないか見守るばかりです。
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