毎年、南房総でもアカウミガメが産卵します。 日本は太平洋の北半球では唯一彼らが産卵する国です。 その海岸線のほぼ北端に位置する千葉県は東京湾側の内房から九十九里浜まで産卵に適した砂浜が多くあります。 しかし、どの海岸もウミガメの繁殖地としては多かれ少なかれ問題を抱えているようです。 私が調べている館山市平砂浦から南房総市和田港以南の砂浜はどこも産卵の可能性のある海岸です。 実際に観察して感じた例として、問題となっているのは調査の中心である南房総市根本海岸では砂浜にクルマの出入りが可能な事、クルマの為に砂地を固めた場所がある事と海岸沿い、キャンプ場内にある街灯の光です。 街灯は巣からの脱出に成功した子亀達が海へ向かう為のナビゲーション機能を狂わせてしまいます。 また平砂浦海岸、千倉から白子、和田にかけての海岸では護岸や砂留の杭などの人工構造物が障壁となり砂丘へ登れずに産卵場所が水辺に近すぎるという問題などがありました。 こういう場所では台風などの際にも巣に波が至らないような産卵に適当な奥行きを確保できていません。 これらの点について少しずつでも改善していけるよう、観察を続け実態を把握し経過を見守る事を続けています。 |
上陸した母亀 その1 上陸した母亀 その2 上陸した母亀 その3 産卵現場に遭遇した場合の対処方法 海亀の足跡と巣 |